こんにちは!
薬局薬剤師のたつな(@tatsuna11)です。
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突然ですが、小児科の服薬指導が苦手です。
(今まで高齢の方メインのお店にいたので…)
ですが、今いる店舗は小児科の門前。
自分の子どもがいるのに、小児科苦手なんて言ってられないとも思い…。
と、「松本康弘の極める!小児の服薬指導」を購入しました。
かなり勉強になったので、おすすめポイントをまとめていきました。
「小児科の服薬指導苦手だよう…」と弱気になっている薬剤師にぜひ読んで頂きたいです。
では、いってみましょう!
本の概要
松本康弘の極める!小児の服薬指導
著:松本康弘
編:日経ドラッグインフォメーション
発売:2018年2月
値段:5800円(税抜)
薬の飲ませ方解説
子どもの服薬指導の不安第一位って「どう飲ませたらいいかわからない…」じゃないですか?
子どもに接したことがないと、3歳児がどれくらいしゃべるかとか、6歳児がどれくらい理解力があるのかとかちっともイメージつきません。
(私も、子どもがまだ1歳なので、それ以上大きい子の様子は全くわかりません…)
そんな不安にズバリ答えてくれるのが、「2章 年齢に合った飲ませ方」
- 乳児(0歳代):スポイトで。抱き方やお薬団子
- 1~3歳くらい:食べ物に混ぜるのもいいよ
- 4歳くらいから:おとなのみチャレンジ
- 5歳くらいから:錠剤チャレンジ
- もちろん個人差あるから、あくまで目安に
よく言われるお薬団子の作り方、お薬団子が作りづらい薬などなど、写真と文章とで丁寧に説明してくれています。
(写真があってイメージしやすい)
恥ずかしながら、「おとなのみ」は今回はじめて知りました。
また、次の項目で詳しく書きますが、「食べ物に混ぜてみる」の解説もすごく助かります。
第2章だけでも、かなり不安が解消されました。
苦い・飲みづらい薬の食べ物一覧
そして次に不安なのが、薬と混ぜていい食べ物のこと。
マクロライド系と酸性のものは良くない、くらいは知っていますが、せいぜいそれくらい。
(バニラアイスが無難ってことも知ってる)
以下の6つについて、混ぜる食べ物おすすめ&おすすめしない一覧をまとめてくれています。
(松本先生とその薬局メンバーが味見してくださったそうです)
- クラリシッド(クラリスロマイシン)
- ジスロマック(アジスロマイシン)
- エリスロシン(エリスロマイシン)
- バナン(セフポドキシム)
- タミフル(オセルタミビル)
- 小青竜湯
どの薬がどの食べ物と良い悪いは、細かく覚えられないのが正直なところ…。
こういった一覧にまとまっているのはめちゃくちゃ助かります。
また、抗てんかん薬の味一覧(添付文書・インタビューフォームと著者の味見)もあるので、これもおすすめ。
薬の味はもちろん大事なんですが、なかなか味見する機会もないですしね…。
子どもでよく使う剤形・薬剤の解説
そして、子ども投薬でよく出会うあれこれについても丁寧にまとめられています。
私が参考になった!と思った項目はこちら。
- 座薬の入れ方解説、座薬の基材のこと
- 浣腸の仕方(OTCの解説もあり)
- アセトアミノフェン、座薬と細粒の比較、具体的な使い方
- ホクナリンテープあれこれ(再貼付の考え方やジェネリックの比較のことなど)
- 抗生剤あれこれ(小児禁忌のもの、かぜとのこと、副作用など)
- 抗ヒスタミン薬の考え方(熱性けいれんのこと)
ちなみにですが、ホクナリンテープのジェネリック、何か違うってきいたことある…レベルだったんですが、この本でやっと理解できました。
すごくすっきり!
後半の項目(3~5章)は、気になるところを読むだけでも満足できると思います。
上に書いた項目はほんの一部なので、「子どもの投薬の一通りを勉強したい!」って方にすごくおすすめです。
まとめ
復職して早一ヶ月。
小児の服薬指導は苦手だったんですが、この本のおかげで、自信をもってお薬を渡すことができています。
- 子どものことなんかよくわからない…
- 小児科の処方せんが来ると弱気になってしまう…
と、小児の服薬指導に自信がもてないあなた!
「極める!小児の服薬指導」が力になってくれるはずです。