アンサングシンデレラ 病院薬剤師 葵みどり
月刊コミックゼノン（徳間書店）
荒井ママレ
医療原案/富野浩充
やっと！
薬剤師が主人公の漫画が！
発売になりました！！
医者とか看護師が主人公の漫画ってたくさんあるじゃないですか。
ブラックジャックとかおたんこナースとか。
ああいう漫画を読むと、
・医者ってやっぱりすごいな…
・看護師さんはこんな苦労があるのか…
って、主人公を尊敬するようになりますよね。
薬剤師ものの漫画ってあんまりなくて、寂しい思いをしていました。
漫画や小説が伝えてくれるのってすごく大きな力です。
薬剤師を描いてくれたこの漫画、嬉しくってたまりません。
たくさんの人に読んでもらいたい！
応援の気持ちをこめて、記事を書きました！
タイトルが素敵 アンサングの意味って？
まず、タイトルに心をつかまれました。
「アンサングシンデレラ 病院薬剤師 葵みどり」
■アンサング unsung■
詩歌にうたわれ(てい)ない、
詩歌によってほめたたえられない
weblio英和辞典・和英辞典より
https://ejje.weblio.jp/content/unsung
ようするに、
アンサング：ほめたたえられていない
シンデレラ：健気に頑張る女の子
ってことです。
…かっこよくないですか？
「アンサングシンデレラ 病院薬剤師 葵みどり」
⇒なかなか報われないけど、病院薬剤師・葵みどりが健気に奮闘する物語
って想像させてくれます。
薬剤師的には、このタイトルでぐわっと心を鷲掴みにされました。
ほめたたえられていない…。
「ありがとう」って感謝されることもあるけど、バッシングされることも多くて…。
・ただの袋詰めでしょ？
・薬剤師がよけいなこと聞くな！
とかとか。
そういった声が、悔しかったり、虚しかったり、切なかったりするのが正直なところ。
そんな薬剤師の現状を、びしっと示してくれたタイトルなんです
いいタイトルだなぁとしみじみ思います。
薬剤師的にささった言葉
命を直接救うことはできない けれど
命を直接救うことはできない
けれど
医療を確実なものにすることが
私達薬剤師の仕事なのかもしれない
アンサングシンデレラ 第１話最終ページより
なんというか、日々の努力が報われる思いがしました。
薬剤師は患者さんに直接処置できないので、無力感を感じることが結構あります。
（患者さんの家に行って看護師さんがいた時とか、めちゃくちゃ思いました）
やっぱり後方支援の仕事なんですよね。
だから、ドラマでかっこよく取り上げられることもないし、薬剤師って何してんの？って言われるんです。
（書いてて虚しくなってしまった…）
けど、どんなに地味で目立たなくても、医療をより安全に、より確実にするのが私たちの仕事です。
この仕事に誇りを持って、必死で取り組んでいる人がたくさんいる。
「薬剤師っていらなくない？」ってよく言われますが、「いらなくない！」って言い返したい。
地道な奮闘を認めてくれた言葉、とても胸にささりました。
何はともあれ読んでほしい
富野さん（医療原案）が「薬剤師になりたい中高生が増えてくれるといいなあ」とあとがきに書いていましたが、私もそう思います。
薬剤師のことをもっと知ってもらいたい。
アンサングシンデレラのような漫画・小説が増えてくれるといいな。
たくさんの人に読んで楽しんでもらって、「薬剤師ってこんな仕事してるんだ」って知ってもらえたらいいな。
（そのためにも、真摯で丁寧に仕事をしていかなければ）
なので、微力ながら普及活動がんばります！
最後に一言だけ…。
病院薬剤師もかっこいいけど、薬局薬剤師もいろいろ頑張ってます
◼️2019年5月2日追記◼️
この間発売の2巻に、薬局薬剤師描が登場しています。
2巻の感想はこちらからどうぞ！
